前の記事でもいくらか触れたが、NYCの地下鉄は、日本人の地下鉄感覚とは、いくらか離れたところにあるので、利用するにも、知っておいた方がいいことが、多少ある。ここでは、あらためて、それについて、まとめて書いておこう。
NYC Metro公式ページ

NYC地下鉄は、一律料金である

 日本の地下鉄で、一律料金のところはないと思う。ところが、NYCの地下鉄は、一律料金である。すなわち、1回$2.25,1週($27→$29),2週($51→X),30日($89→$91).乗車には、Metro Cardという磁気カードを使っている。これらは、駅の自動販売機でキャッシュかクレジットカードで買える。価格の→の左は現在の値段。→の右は、来年1月からの値段。今月限りで、2週乗り放題のカードは廃止となる。地元民は、30日乗り放題か、prepaid refillのカードをつかっているんだと思う。旅行者には、1週乗り放題がぴったりであろう。このメトロカードは、地下鉄および急行でないバスに使える。ロングアイランド鉄道(LIRR)や、JFKージャマイカ間のエアトレインには、使えない。
 NYCの地下鉄の規模は、東京でいうと、都営地下鉄+東京メトロ程度の規模があるので、この価格設定は、ありがたい。

NYC地下鉄には、急行がある

 日本の地下鉄には、急行列車(Express)があるものはないと思う。ところが、NYC地下鉄には、急行列車がある。急行がはしる区間は、複複線になっており、中央2本が急行列車用、それぞれ端が普通(Local)になっている。急行通過駅には、普通列車用のプラットホームしかない。
 原則として、急行か普通かは、列車の系統番号で決まっている。
 原則として、というのは、夜中や土曜日曜など、あるいは工事の影響で、運転パターンが変わるから。駅に看板か張り紙での表示があるので、注意しておく。
 急行は、常に、複複線の中央側を走っているので、間違うことはないだろう。

 例として、Times Squareから、BrooklynのBaybridge/95th Stへいく場合を考えてみよう。地下鉄地図のマンハッタンの真中左のところにある42st/Times Squareが、スタート地点。終点は、地図の左右では、真中あたりで、上下では、一番、下のところ。これを、一見すると両方共、Rラインがはしっているので、Rラインにのるだけじゃないか、と思うでしょ。もちろん、Rラインでもいくことは、いく。だが、Rラインは、ローカルサービス(各駅停車)なので、結局、27駅目が終着点だ。ところが、いったん、Rラインにのって、次の34th St/Herald SQ. で、Dラインに乗り換える手がある。Dラインは、エクスプレスサービス(急行)なので、停車駅が少ないのだ。それで、Brooklynの36 St.まで、行ってから、Rラインに乗り換える。そうすると、1+5+7=13駅めで、終着点につく。先の地図で、白丸が急行停車駅。各系統の停車パターンは、系統ごとのサービスを参照されたい。だから、乗り換えがあったとしても、エクスプレス・サービスを使った方が得な場合がある。

NYC地下鉄は、24H運転である

 日本の地下鉄に、24H営業のところはないと思う。ところが、NYC地下鉄は、原則24H営業だ。ただし、駅によっては、駅が24H営業でないところがある。誰だろうね。日本人は、ワーカホリックとかいってたのは。ちなみに東京証券取引所は、午前9時->午後3時(間に1時間半の昼休みあり)で、NYSEは、午前9時半->午後4時(昼休みなし)だ。たぶん、東京は天下りのやりすぎで、商人感覚が麻痺しているのだろう。

NYC地下鉄の乗り換えは、足腰をタフにする
 
 マンハッタンでの住居価格(ホテル滞在費も)は高いので、多くの人は、Queens, Brooklyn, The Bronxなどの周辺部からも地下鉄でやってくる。そうなると、絶対に、急行と普通の乗り換えなどで、駅での乗り換えが必要になる。ところが、場合によっては、乗り換えといっても、京葉線の東京駅乗り換えみたいに、歩かないといけないケースがある。そういうのは、南北と東西の路線乗り換えなどの場合。そういう場合は、路線図をよくみて、できるだけ、2つの路線が同じ方向をむいている共通停車駅で、乗り換える方がよい。
  NYCの地下鉄にのっていると、いやでも階段の登り降りをしないといけないので、USによくある体重過重の人がすごくすくない気がする。いや、スラッとした人が、老若男女を問わず多いように思う。

メトロカードには、18分間再入場禁止のしかけがある

 NYCの乗車券であるメトロカードと一律料金制のおかげで、非常に便利なシステムだが、なにもしていないと、カードをシェアして料金をみんなで踏み倒そう、ということになりかねない。だから、システムとしては、1回チェックインしたら、18分間は、再度チェックインできないことになっている。(チェックアウトは、なにもしない)カードを、改札機に突っ込んでも、ダメですよ!という表示がデルだけ。ところが、地下鉄で、どこかを尋ねて、極めて、短い時間で要件が済んだ、とかいう場合は、それでは、困る。そのような場合、有人駅だと、駅員に言って、ゲートをあけてもらって、入構できる。無人駅の場合は、救済策はないと思われる。

NYCの地下鉄は安全だ

 NYCの地下鉄を舞台とした犯罪映画などは、過去いくつも作られたので、NYC地下鉄は危険という印象があるが、実際のところ今の地下鉄は安全だ。といっても、2AMとかは、どうかは知らないが、普通の時間帯は、乗客も多く、安全だ。

NYC地下鉄の地下部分では携帯はつかえない

地下では、携帯電話の波ははいらない。私は、東京の住人ではないので、東京ではどうだかしらないが。