監督:マイケル・ムーア220px-Roger_and_me
主演:マイケル・ムーア、フリントの住民たち
評点(5点満点):4half_star



ストーリー
 1988年のミシガン州フリント。フリントは、GMの発祥の地で、市に住むほとんどの人が、GMまたはGMの関連企業につとめているか、あるいは、それらの人を相手に商売しているという、典型的な企業城下町。しかし、燃費のいい小型車へのシフト、信頼性とブランドに問題があるGMは、巨額の損失をだして、事業再構築(リストラ)を行うことになった。すなわち、フリントにある、GMの古い工場を閉鎖して、数千人の工場労働者をレイオフするという。映画は、GM工場閉鎖という津波に押し流される人々、市を、ありのままに映像化したもの。

コメント
 この映画は、フリント出身のマイケル・ムーアの映画人としての出発点となった作品で、マイケル・ムーアの観点でみたドキュメンタリー。ロジャーとは、当時のGM会長のロジャー・スミスのこと。ミシガンは、今でも、自動車産業(旧ビッグスリー)の不振の影響がおおきく、全米で、唯一、この10年で、人口が減っている州である。(USに、あらたに進出した自動車メーカーは、南部やテキサスなどに工場が多い。)フリントが再生したという話も聞いていない。

結論
 マイケル・ムーアの怒りの原点、を知るにははずせない作品。