カルロス・ゴーンの逮捕を受けて、ルノー、日産の株価が下がった。まさに、絶対権力は、絶対腐敗する、を地で行く話である。
というのも、ルノー、日産、三菱自動車をつなぎ合わせてきたのは、カルロス・ゴーンが会長などで統治してきたから。そして、ルノーの筆頭株主であるフランス政府は、日産をルノーの完全支配下に置きたがっていたから。
 しかし、なんだかだ、いっても、日産は、ルノーにとって大きすぎる。ルノーは日産が必要だろうが、日産は、ルノーも、三菱も、カルロス・ゴーンも要らない。
 むしろ、今回の事件は、腐ったトップを除去するのが難しい、という不治の病を克服できた、という意味では、日産にとって、僥倖とでもいうべき非常に良いことであったと思う。同じような病を抱えているところは、世間にいっぱいあるが、ほとんどのところは、入れ物がボロボロになるまで、病は進行する。そういう例は、近年では、三洋電機、シャープ、東芝、東京電力、日本航空、日本経済新聞、大王製紙、徳洲会など、枚挙にいとまはない。今は、サウジアラビア政府で進行中だ。
 世間は今回事件は、日産にマイナス効果が出るとみるようだから、株価は短期的には下げで、日産株は、割安感が今後出てくるだろう。だが、長期的には、不治の病を克服できたのだから、ゴーンの残した負の遺産を清算できて、フランス政府の影響力を排除し、自主経営路線で行ける経営者が出てくるなら、これは買いだ。