ピストンが抜けたら、次は、ピストンとシリンダーの掃除だ。
ピストンは、サンドペーパーやピカールなどを使えば、そこそこ綺麗になる。だから、再利用だ。
問題は、キャリパー・シリンダーのシール溝のところ。
 ピストンの動きが渋くなるのは、ダストシールを超えて、シリンダの内側で、ピストンとシリンダの両方に、ダストなどが歯石のようにへばりつくので、表面がざらざらになり、動きが渋くなって、やがては、固着という事になるみたいである。あるいは、シールの一部がちぎれて、シリンダとピストンの間に、挟まれるとか。重症の場合は、溝に、堆積物が出来て、シールがピストン側にせり出されてくる。
 だから、ダストシール溝とピストンシール溝、およびその間の部分は、清掃が重要だが、溝の中は、アクセスが悪いので、なかなか、取れない。
 ネットの上では、灯油づけにするとか、パーツクリーナー、ブレーキクリーナーでとれるとかあるが。まず、灯油づけはやったが、あんまり効果はない。というか、その程度のことで取れるものは、軽症なのだ。
 ハンドツール系では、アストロのブレーキピストンシール溝クリーナーというのが、980円なので、見に行ったが、ちょっと、ごつめで、あんまり効果が無さそうだったので、買わなかった。
 あと、電動ドリルに、樹脂製の刷毛をつけて、回して取るというのもあったが、これは、試さなかった。で、やむを得ず、1000番のサンドペーパーと爪楊枝、ピカールで、ごしごしやったが、それでも、まだカビのように汚れは、シール溝の中に少し残っているが、妥協した。

 シール溝の中の汚れを取るには、歯石除去用のスケーラーがいいと思うが、例のごとく、内外価格差が3倍近くあるので、国内調達する気にならず、海外調達にした。だが、これは、今やってる作業には、間に合わない。

 それで、一応、仮組みしてみたが、なんとか、指で出し入れできるレベルなので、改善は、していると思うが、問題は、どの程度か、である。


以下のサイトにいろいろ情報がある。
http://www.cb750f.org/x/bbs4/c-board.cgi?cmd=one;no=774;id=CB750F4#774

 で、本来なら、あわせて、Fマスターシリンダー及びリア・キャリパーのOHも行う予定だったのだが、K75Sの前後とNX650の前も状態がかんばしくないので、CBR750は、とりあえず、FキャリパーのOHとホースのステンレス化だけで、とりあえず、稼働状態にもどすことにした。というのは、マスターシリンダーは、今の所、問題ないし、香港調達の314円のサークリップ・プライヤは、11月下旬到着見込みなので。
 
 Fブレーキ・キャリパーのOHだけであるが、やはり、こころもち、スムーズである。もう、手口は、わかったので、K75SとNX650の対応が済んだら、CBRのRもやろうと思う。センタースタンドでたてて、リア・ホイールを回すと、やはり、擦過音はするので。

 並行して行なっているNX650のキャリパー・シール溝およびピストンの状況とくらべると、CBRのそれは、まだ、綺麗な方だった。だから、汚れの程度からみて、CBRは、一度は、キャリパーの分解清掃は、どこかで、やったのだと思う。NX650の方は、私は、15年間しか保有してないが、キャリパーの分解整備は、やってない。パッドの交換は、最低一度はやったと思うが。

 結論としては、パーツクリーナー、中性洗剤、歯ブラシで、取れるのは、軽症のときのみ。シール溝の底が見えないレベルでびっしり堆積物が溜まっているような重症の場合は、スケーラーやミニ・ルーターを使って、物理的に、除去することが、どうしても必要。
ほとんどないと思うが、シリンダーかピストンのどちらかで、接触面に、サビなどの凹みや傷が出ている場合で、液漏れするなら、交換するしかない。どちらも、新調するとかなりな値段がする。キャリパーを新潮するのは、高すぎるので、現実的な線は、コンパチの中古キャリパーを見つけることになるだろう。幸い、Yオクには、出物はかなりあるが、ほとんどは、現状売りのものなので、OHすることが前提だ。