芳林堂も破産、書店閉店が止まらない日本--書店復活の米国との違いとは?という記事がある。だが、USに7年半住んでた私にいわせれば、日本の書店が生き残っているのことのほうが不思議だ。

まず、日本の書店には、おもてなしのこころは、全然ない。昭和の成長期の陸運局車検場(税金で運営されている)が、一般ユーザー(税金を払っている)を冷遇してたくらい、おもてなしも、エンターテイメントもない。だから、私は、日本の従来型の書店に行く気はない。

 そんな書店なら、まだ、PCで最初の10%をただで読ませてくれて、配送無料のamazon.(co.jp|com)の方が、よっぽどましだ。
 中古の洋書なら、abebooks.com(Amazonの子会社)で十分だ。
 Barnes&Noblesや潰れてしまったBordersが、USの代表的な新本の書店だが、そういうところでは、まず、スペースがゆったりととってあり(A)、じっさいに、本を書棚から、ひきだして見る人が多い。また、ところどころに、腰をおろせる長椅子などもあったり(B)する。更に、本がどの棚にあるか検索できるPCもある(C)のが普通だ。所によっては、書店内に併設の喫茶コーナーもあったり(D)する。

 なにより、かにより、日本の大抵の書店の本の品揃えは、目をおおいたくなるような代物である。なにより幅が狭い。そもそも、日本は、地価が高いので、本の収容には、もっと、注意をはかるべきなのに、日本の書棚は、低すぎる。だから、いくら、日本の本が、USにくらべるとマイクロサイズだといっても、本の収容数は、意外と少ないんじゃないだろうか。

 それに、日本は、再販制度のおかげもあって、本の値段は、アベレージでは、高い。特に、写真やグラフィックがはいった大型本は、ものにもよるが、USの倍くらいはするのが多いのではなかろうか。再販制度があっても、入手しにくい本が、入手しやすくなるわけではないのだが。

 ということで、ニッポンの書店は、生き残っているのが、不思議なのであって、日本の書店業が不振なのは、驚くに値しない。A,B,C,Dの4点セットがそろって、本の品揃えがましになって、バイク駐輪場か駐車場があるなら、書店へ行っても、いいかな、と思うが、そういう時代は、来るのか、とも思う。