この猫は、3年前に、うちに来た時から、歯石はすごかった。だが、おとなしく、口を触らせてくれないので、歯石とりや歯磨きどころの話ではなかった。
 3年前には、それでも、歯がまだかなり残っていたのだが、3年の間に、かなりの歯がぬけて、残る臼歯は、5本ほどとなっていた。
 で、いきつけの動物病院は、みんな歯科は得手ではないのと、猫が高齢なので、全身麻酔にはリスクがあり、摂食障害などが出ないかぎり、なにもしないのがいいという。
 でも、フェンディの件もあって、案外、医者は、自分の専門外のことは、いい加減であることは、わかったので、ホントーに歯科をみれる先生がみて、そういうものなのか、確認したかった。
 そこで、ネットを検索して、元々は歯科の専門ではないが、歯科の研修もつんで、設備も入れて、歯科も診ますという、ところが、近くにあったので、そこへ行ったのだった。
 で、その先生の診たてでは、犬歯に問題があるかは、レントゲンかけてみないとわからない。レントゲンかけるのに、全身麻酔必要で、そこでは、レントゲンかけて、そこで、すぐ手術という方式だという。医院によっては、レントゲンと手術は、わけて、2回麻酔かけるところもあるようだが、そこは、そうでは、なかった。で、残っている臼歯の状態は良くないので、残す選択は、おそらくない。
 いちおう、事前の血液検査やボディチェックをやって、全身麻酔で、臼歯は抜歯したほうが良い、というのが、そこの先生の診たてであった。まぁ、素人目にも、ほっとくのは良くなさそうなので、手術するのが、いいとは思ったが、なにせ高齢(年齢不詳だが、11〜17歳)なので、悩んだ。もちろん、ババをひく確率はあったのだが、今は、体調いいし、摂食障害が出てからでは、もっと条件悪いので、全身麻酔どころの話ではないので、悩んだ末に、やはり抜歯手術することにした。

 案ずるより産むがやすしで、ピート爺は、臼歯を全部抜歯する手術後、病院で一泊したあと、元気に還ってきた。もちろん、今のところ、異常はない。犬歯にも、問題があったのだが、顎骨と一体化しているので、抜歯は、難しいとのこと。要は、顎骨が溶けなければいいのであるが、下の歯槽骨は、かなり後退しているという。
 でも、もう歳を考えると、全身麻酔の手術は、これ以上は、避けたいと思う。