Beyond Borders(USA/2003)
邦題: すべては愛のために
監督:マーティン・キャンベル
主演:アンジェリーナ・ジョリー、クリーブ・オーウェン
評点(5点満点):
公式サイト:http://trailers.apple.com/trailers/paramount/beyond_borders/
ストーリー
ロンドン郊外で、イギリス人の夫と結婚したばかりのアメリカ人のサラ(アンジェリーナ・ジョリー)。夫のヘンリーは、シティー(ロンドン金融街)につとめる金融マンで、家は裕福、自身は、ロンドンのアートギャラリーに勤めている。恵まれたなにひとつ不足ない生活が続いていた。ある日、ヘンリーの父(慈善団体のボス)のパーティ会場に、男とエチオピア難民の少年が、乱入する。男は、ニック・キャラハン(クリーブ・オーウェン)といい、エチオピアで難民救済活動を行っているのだが、それへの支援を訴えるのだった。ニックの語る過酷な現実と、痩せ細ったエチオピア難民の少年をみて、サラは、心を痛める。
そして、サラは、アートギャラリーを辞めて、自分の貯金を難民救済の食料購入の為に引き下ろし、自分の目で現地を見るために、エチオピアへ向かうのだった。そんな妻を、ヘンリーは理解できないが、妻のエチオピア行きは、渋々受け入れる。
サラは、エチオピアで、内戦と旱魃のなかで、大量に発生した避難民たちが、生死の境をさまよっている衝撃的な事実に心を打たれる。ニックたちは、どこからも支援がほとんどない、自転車操業の状態で、難民救済活動を続けているのであった。サラは、このエチオピア行きから帰ると、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)のロンドンオフィスで、難民救済活動の為に働き始める。
次の舞台は、クメール・ルージュと政府軍の内戦が続く1989年のカンボジア。ニックたちは、タイ国境地帯のカンボジアで、救済活動を続けている。サラは、ニックたちが支援物資を必要としていることを知ると、救援物資とともに、カンボジアへ飛んだ。そこで、サラとニックは、お互いの愛を確認するのだが、サラの子供の事もあり、互いに身をひくのだった。
最後の舞台は、1995年のチェチェン。ニックがチェチェンで行方不明となった、というニュースを知ると、サラは、”チェチェンは非常に危険で行くな”、という同僚のアドバイスにもかかわらず、チェチェンへ向かうのだった。(もちろん、夫とは修復不可能な溝ができるのは承知の上で)
あとは、見てください。
コメント
この映画は、アンジェリーナ・ジョリー以外の誰も主役の代役はできない。アンジェリーナ・ジョリーは、実際にUNHCRの親善大使として、難民救済活動をパワフルに支援している。映画の中のと同じようなことは、UNHCRのビデオ・ギャラリーでも、アンジェリーナ・ジョリーが語っている。ラブストーリーを作るのに難民の子供をだしにするな、とかいう批判もあるけど、映画は映画なのであって、ドキュメンタリーではないので、僕は、いいのではないかと思う。ただ、この映画は、ショッキングな終わり方をする。主役の2人も、演出、脚本も、うまくてそつがないが、最後の結末が、石を飲まされるようだ。
PS
”すべては愛のために”ていう邦題は、感心しない。原題のままで、十分、日本で通用するよ。
結論
アンジェリーナ・ジョリーという人が実生活でも力を入れている、難民救済の世界を垣間見るには、いいのではないだろうか。ただ、結末は、ハッピーエンドではない。悲劇のラブストーリーを見たい方は是非。
関連サイト http://www.elros.altervista.org/aj/notesenglish.htm
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