CBRのFブレーキも多少引きずり傾向があったので、OHした。

Fキャリパーは、ニッシンの片押し2ピストンだ。引きずっていたのは右。だいたい、引きずりがあるようなものは、ピストンは、エアでは抜けないことが多い。今回は両方とも、油圧で抜いた。

 CBR750は、FもRもニッシンの片押し2ピストンキャリパーだが、このキャリパーは固着しやすい傾向があると思う。Futuraは、ブレンボの対向ピストンキャリパーだが、あちらは、引きずり感は全然ない。K75Sのブレンボは前後とも、キノコの傘状のダストシールだったので、ゴミには強かった。
 ニッシンの片押しキャリパーは、フツーのリング状ダストシールで、ゴミに対しての防御が弱いように感じる。だいたい、ピストンの頭の方が、ザラザラしていることが多いので。

 CBR750の発売時期は、ホンダでは、アンチノーズダイブ機構が流行っていて、それは、左側のブラケットに細工をほどこしたものだ。左側のブラケットはフォークに完全固定ではなくて、ブレーキ作動時に、フォークから出ている小さいピストンを押して、ノーズダイブを抑えるという。右側にはなにもない。だから、左と右でブラケットが異なる。その為、対向ピストン・キャリパーへの置き換えも簡単ではない。取り付け穴ピッチが左と右で違うから。

 その為、キャリパーを替えるには、フォークごと入れ替えるという話になる。ホンダでは、対向ピストンキャリパーが搭載されるのは、もっと、あとの時代で、VTR1000F(SC36)とかCBR924とかの時代。

 だから、対向ピストンキャリパーへのアップグレードは、フォークも変えないといけないので条件は厳しい。今回は既存のキャリパーをOH(といっても部品は交換せず、掃除だけ)した。対向ピストンキャリパーだと、ピストン数も違うしピストン口径も違うので、今のマスターシリンダーと合うかも問題だし、へたすれば、10万円コースになりかねない。

 でも、2年に一度、キャリパー分解清掃は、手間かかり過ぎだと思う。いくら、ストーブリーグがあるとはいえ。